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『国際開発ジャーナル』6月号が取材記事を掲載
2008年6月1日

今月1日発行の国際協力に関する専門誌『国際開発ジャーナル』に、いぬづかのインタビュー記事が掲載されました。「日本のODA5位に転落」という特集記事「IDJレポート」の中で、いぬづかは同誌が取材を行った現職国会議員3名のうちの1人としてインタビューに答え、日本のODA実績が米・独・仏・英に次いで世界第5位に転落した現実を踏まえ、独自の提言を発しました。以下はその記事のテキスト全文です。

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民主党参議院議員
犬塚直史 氏

国民の理解と財源確保が必要

発信力の強化が重要
グローバル化された現代において、自国のみを考えて行動する時代ではない。食糧の6割、原材料のほとんどを海外に依存している日本の現状を考えたとき、諸外国の平和と安定なくして日本の繁栄はない。そうした意味では、もちろんODAを増額していく必要性はあるが、あわせて、日本からどのような支援策を発信していくかが重要だ。

この“発信力”とは、つまりは人間だと考えている。国際機関などへカネだけ出して、それで事足りるとするならば、残念ながら発信力は低いものとなるだろう。カネを出すなら人間も出し、政策にも関与していくことが必要ではないかと考えている。そのためには、やはり人材の育成もしなければならない。だからこそ、前国会で私が所属する参議院ODA特別委員会から、「援助大国から援助人材大国へ」という提言が出されている。

内政と外交を繋げる

現在、地方の経済は疲弊している。「年金で安心して暮らせないこの時代に、なぜ血税を途上国援助に使うのか」というのが、多くの国民の意識ではないだろうか。この声に、納得いく答えを出すことは容易なことではない。しかし、それを乗り越えなければ、ODA増額もこの分野の人材育成も成し得ない。政治家が声高にODAや外交問題を叫んでも、残念ながら票には結びつかないのが実状だが、国民の理解を得る不断の努力は必要だろう。

最近では、地方の有権者との話題のなかにも、インド洋での自衛隊給油問題など、国際的な問題が出てくるようになったことも事実だ。そうした変化を確実に捉えるためにも、国際協力への理解や参加の窓口として、参議院ODA特別委員会の中間報告に盛り込まれた「人間の安全保障センター」のようなものを、各都道府県につくることも一案ではないかと考えている。このセンターを通じて、国際協力を地方に浸透させることで、国民の意識が変わるのではないか。

予算の執行は、有権者である国民の理解なくして進められないことを考えれば、ODA増額は難しい。しかし、工夫の余地もある。たとえば、地方の雇用対策とあわせて考えることはできないだろうか。地方自治の経験、農業の経験、中小企業の経験など、日本には途上国支援に役立つ経験や技術がある。そういった人たちを、先ほどの人間の安全保障センターが窓口となり、人材を派遣していく。くり返しになるが、そうすることで国際協力に対する国民の理解も深まると考えている。

国際連帯税導入の推進
ODA予算の増額を実現するためには、財源の議論も不可欠だ。現在、私を含めた超党派の議員により設立された「国際連帯税創設を求める議員連盟」が、「通貨取引開発税」(CTDL:Currency Transaction Development Levy)の可能性を検討している。今年度中の法案提出、そして日本が議長国を務める7月のG8洞爺湖サミットで世界に向け発信できるよう、現在、準備を進めている。

国境を跨ぐ経済活動に課税し、途上国支援の財源としようというのが国際連帯税だ。すでにフランスなど8カ国が「航空券税」として導入しており、30カ国程度が国際連帯税の導入に意欲を示している。まさしく、国際社会の潮流になりつつある。

CTDLについては、イギリスでは180名ほどの議員連盟が実現に向け活発に動いている。これは、国際的な開発課題であるミレニアム開発目標(MDGs)や、各ドナー国がGNP比0.7%のODA量を確保するという目標を達成するためには必要だ。この革新的な資金メカニズムを日本で導入すれば、0.7%という目標を達成するために必要な資金の75%を確保することができるという試算もある。CTDLの導入が日本で実現すれば画期的なことだ。国際社会の一員として、日本がグローバル・ガバナンスを牽引する第一歩となるだろう。

ODA増額議論は、こうした日本国内の雇用問題や財源確保の議論とあわせて行うことで、より現実味を帯びてくるのではないか。

『国際開発ジャーナル』2008年6月号より
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